第 1 章 見本
目的と対象
教材の目的、対象者と到達目標、構成と進め方、用語の定義、扱わない範囲。
1.1目的
自社で事故が起きていなくても、委託先・取引先の事件や、業務で使う製品の脆弱性によって、社内の対応が必要になることがある。IPA の「情報セキュリティ10大脅威 2026」(組織編)でも、委託先を含むサプライチェーンを狙った攻撃と、システムの脆弱性を悪用した攻撃が上位に挙げられている。
この種の事態では、最初の情報が社外から届き、事実が少しずつ明らかになる。そのため担当者の経験に頼ると、確かめる前に広める・決める人に届かない・記録が残らない、といったことが起きやすい。
本教材は、こうした日に「誰が・何を材料に・何を決めるか」を、社内で前もってそろえておくことを目的とする。
1.2対象者と到達目標
| 対象者 | 主な立場 | 研修後にできること |
|---|---|---|
| 情報システムの担当 | 技術面の確認と、社内の取りまとめ | 公表の原典を読み、自社に関係しそうかを、判断の材料とともに報告できる。照会の文を作り、回答を管理できる。 |
| 総務・委託先の管理の担当 | 契約と委託先との窓口 | 委託契約と、預けている情報の範囲を示せる。委託先への照会と催促を進められる。 |
| 管理職(部門長) | 部門の業務への影響の判断と、社内への説明 | 報告を受けて業務への影響と次の確認事項を判断し、決める人に上げられる。 |
| 経営層(研修の一部に同席) | 社外への説明と、資源の配分の判断 | 判断に必要な材料がそろっているかを確かめ、決める人として決められる。 |
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書誌(参考資料)
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版(付録「情報セキュリティ関連規程(サンプル)」「資産管理台帳(サンプル)」「中小企業のためのセキュリティインシデント対応の手引き」を含む)」2026 年。https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/about.html
- 一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター「インシデントハンドリングマニュアル」2021 年 11 月。https://www.jpcert.or.jp/csirt_material/operation_phase.html
- 内閣官房 国家サイバー統括室「サイバーセキュリティ関係法令Q&Aハンドブック Ver.3.0」2026 年。https://security-portal.cyber.go.jp/guidance/law-handbook/index.html
- 経済産業省・独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver 3.0」https://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/mng_guide.html
- 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)「3-5 個人データの漏えい等の報告等」」https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/
- 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料(報告の様式・記入例・委託先管理に関する着眼点)」https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/leakAction/
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティ10大脅威 2026」2026 年 1 月。https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2026.html
- Cybersecurity and Infrastructure Security Agency(CISA、米国)「Known Exploited Vulnerabilities Catalog」随時更新。https://www.cisa.gov/known-exploited-vulnerabilities-catalog
名称と所在は 2026 年 10 月 31 日に各発行元のページで確かめた。改訂されることがあるため、利用の前に最新の版を確認すること。